- 2021.06.04
- お味噌の基礎知識
味噌メーカー直伝、おいしさを長持ちさせる味噌の保存方法とは?
スーパーなどの店頭では常温で販売されていることの多い味噌ですが、普段ご家庭では、味噌をどのように保管されていますでしょうか。 発酵菌や酵素の働きにより作られる「発酵食品」である味噌は、製品になってからも、それらの働きや置かれてきる環境等より、色や香り、風味が変化していきます。そのため、保存方法を間違えると品質が劣化し香りや風味が低下してしまいます。
このような特性をふまえた上で、本コラムでは、味噌のおいしさを長持ちさせる保存方法について詳しくお伝えしていきます。
未開封での保存
陽のあたる場所や温度・湿度の高い所は避け、常温ではなく、冷蔵庫もしくは冷暗所での保管がおすすめです。冷蔵庫の場合、冷凍室での保存も可能です。一般的な家庭用冷蔵庫の冷凍温度では味噌は凍らず品質も保たれますので、すぐに使われない場合は、冷凍室での保存がおすすめです。
冷暗所の場合、「陽が当たらないこと」「湿気が少ないこと」「室温より温度が低く一定であること」、この3つの条件が当てはまる場所を選ぶようにしてください。床下収納は風が通りにくく湿気がこもりやすい作りであれば避けた方が良いです。
Point
- 気温の高い時期やすぐにお使いにならない場合は、冷蔵庫での保存をおすすめします。
開封後の保存
開封後は冷蔵庫で保管してください。 プラスチックカップ入り製品をそのまま保存容器として使われる場合は、ふたをする前に、味噌をすくい出したあとの凸凹を平らにし、表面にラップ材をぴったりと密着させてから保管するのがおすすめです。
袋入りの製品を袋のまま使われる場合は、味噌をすくい出したあと、袋ごと台にトントンと軽く落とすことで味噌の隙間にある空気を抜き、味噌と袋の口の間に空間ができないように注意して、輪ゴムなどでギュッと結んでください。
Point
- 味噌は空気に触れると酸化するため、空気に触れている部分が褐色に変化し、香りや風味が低下します。ラップ材をかけることで、ふたと味噌の表面の間にある空気に触れさせないことが、おいしい味噌を保つポイントです。
容器を移し替えての保存
容器を移し替えて保存される場合は、琺瑯(ホーロー)容器がおすすめです。 琺瑯の表面はガラス質のため、金属イオンの影響を受けず食材の質が変わりにくいという特長があります。さらに、細菌が繁殖しにくい、酸や塩分に強い、におい移りしないことから、味噌の保存に最適です。
お使いの際は、冷蔵庫で保管し、カップ入りと同じく味噌をすくい出したあとの凸凹を平らにし、表面にラップ材をぴったりと密着させてからふたをすると、おいしさが保たれます。
Point
- 移し替えの際は、琺瑯の表面を清潔にし、完全に乾いた状態であることをご確認ください。汚れや水分がついた状態ですと、そこから雑菌が繁殖する可能性があります。
- 保存容器から味噌󠄀を取り出すときは、乾いたヘラやスプーンなどを使用してください。水分がついた状態で味噌をすくうと、すくった部分に水分が付着し、雑菌が繁殖しやすい状態になります。
今回使用した商品
円熟こうじみそ750g(×8個)
糀の持つ自然の甘みとしっかりとしたうま味を存分に楽しめる、まろやかな味わいと豊かな香りが特長の無添加味噌。
こだわってます 750g(×8個)
有機大豆・有機米・天日塩100%使用
添加物や保存料を使用せず、じっくり熟成させたみそ本来の美味しさが味わえる赤系のこうじ味噌です。
CRAFT MISO(クラフトみそ) 生糀 650g(×8個)
糀をたっぷり使い甘みを最大限に引き出した、フレッシュでフルーティーな味わいのジューシーな味噌です。塩分も控えめで、そのままでもおいしく食べられます。
THE ORGANIC 有機米麹 400g (×1個)
減塩仕立て(当社比25%カット)で、米麹の甘さを感じるまろやかな味わいの粒みそです。