- 2022.11.08
- お味噌の基礎知識
実はそんなに多くない、みそ汁の塩分。減塩で美味しいみそ汁をつくるポイントをご紹介
みそ汁の塩分
和食の献立に欠かせないみそ汁ですが、「塩分の摂りすぎが気になるから」と、みそ汁を控えたり、汁を残して具材だけを食すという方も少なくありません。
本コラムでは、多くの方が気になるであろうみそ汁の塩分について、また、減塩でも美味しいみそ汁をつくるポイントについてご紹介いたします。
実はそんなに多くない みそ汁の塩分
塩分が多いと思われがちなみそ汁ですが、みそ汁の塩分はお椀1杯あたり約1.2gです。一品の料理として考えると、塩分の量は決して多くありません。1回の食事で1杯程度であれば、摂取目安とされる塩分量(男性9g未満/女性7.5g未満)をオーバーしてしまう心配はありません。
むしろ、味噌に含まれる豊富な栄養素を積極的に食事に取り入れるほうが、理想的な食生活に繋がると考えられます。また、味噌汁にすることで、具材からもバランスよく栄養を摂取することができます。
「七訂食品成分表」より作成
減塩でも美味しいみそ汁をつくるポイント
他の食事とのバランスでなるべく塩分を控えたい方や、一般的な目安値よりも塩分を控える必要がある方にぜひ試していただきたい、減塩でも美味しく栄養たっぷりのみそ汁を作る3つのポイントをご紹介します。
1. カリウム・食物繊維が豊富な具材を選ぶ
塩分が体内に吸収されるのを防いでくれるカリウムを多く含む食材や、塩分を体外に排出する働きのある食物繊維が多い食材を具材に使用することをおすすめします。
《カリウムが豊富な食材》
ほうれん草や春菊などの緑黄色野菜、切り干し大根、いも類、海藻類など
《食物繊維が豊富な食材》
わかめやあおさのりなどの海藻類、ごぼう、こんにゃく、きのこ類など
おすすめの組み合わせ例
わかめと豆腐
わかめとじゃがいも
モロヘイヤとみょうが
ゴーヤと焼き豆腐
具沢山きのこ
ほうれん草とトマト
2.具沢山のみそ汁にする
これらの具材を上手に取り入れた、具沢山のみそ汁がおすすめです。具材の量が多くなる分、お椀一杯あたりの汁の量が自然と少なくなり、塩分の摂取を抑えることができます。 また、具沢山にすることで、満足感も得られ、汁に溶け出した栄養素を同時に摂取できるため、食事のバランスが整うという嬉しいメリットも。
3.出汁のうま味を活用する
うま味成分を含む出汁を活用することで、単なる薄味ではない、美味しい減塩みそ汁をつくることができます。顆粒出汁には塩分が多く含まれるものもあるため、少々手間でも、出汁をしっかりとるのがポイント。かつおと昆布などの合わせ出汁にすることで、更にうま味の相乗効果を発揮します。 その他、七味や柚子などで風味をプラスするなどのちょっとした工夫で、塩分控えめでも美味しいみそ汁を作ることができますよ。
栄養たっぷりで消化吸収にも優れ、低カロリーのみそ汁は、積極的に毎日の食事に取り入れたい日本の健康食です。味噌の種類や合わせる出汁、具材の組み合わせによって、みそ汁のレシピは無限大。ぜひ色々な組み合わせで、毎日のみそ汁を楽しんで頂けたら嬉しいです。